2017/07/28

ワールド工芸のキヤ97(16番)を組む!あるいは苦手な素材に挑む話

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プラ工作は苦手なんです!
というと、みな揃って「えっ」と意外な顔をされるのですが紛れもない事実でして、今回はそんな苦手素材のキットを組み立てた話になります。

製作の途中経過については例によって「ワールド工芸のキヤ97(16番バージョン)を組んでみる!【完成】 - Togetterまとめ」にまとめましたので、こちらを参照してください。

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さて、先に書いたように、今回はメイン素材がプラ(ABS)、しかもプロトタイプが平成生まれの車両と珍しいことずくめ。経験値はゼロと言っても過言ではなく、やはり四苦八苦することになりました。個人的には納得できていない仕上がりの箇所も少なくなく及第点とは思っていないのですが、周囲の評判は悪くないようなので、あまり卑下するのは止めておきます(汗)

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突然ですがお聞きします。あなたの得意な素材は何ですか?あるいは苦手な素材は何ですか?
私は金属が1番得意であり、もっとも苦手とするのがプラです。紙と木はその間といったところ。つまり何が言いたいのか、単刀直入に申しましょう。

「金属を避けるそこの人!私はプラが苦手だけどプラキット頑張ったよ!」

あースッキリ!別に、だからと言って金属キットを買えと言うつもりはありません。しかし、やはり金属が好きな私としては金属製品も作ってみて欲しいのが心情でして、言うからには自分も相手に歩み寄らないとダメだよね!というワケです。それ以上でも以下でもありません。

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前置きが長くなりましたが、いよいよ本題!このキットについて語っていきましょう。
このキット、主な素材はプラであり、プラが苦手な私としては大いに尻込む製品なのですが、一つだけ大きな救いがあります。それは「要所要所にエッチング(金属)部品が奢られている」ということ!「手すり」は言わずもがな、白眉である「デッキの網目板」をはじめ、シャープさが求められる箇所にはエッチングの部品が用意され、またこの部品の見栄えがとても良いのです。考え方を変え、ボディを全て金属で作ろうとしたらどうなるか。おそらく、とてつもなく高価になるか、とてつもなく組みにくいキットになるかの二択でしょう。私は、この車両に関してはこの製品の構成が最適解に思えます。でなければ完成まで頑張ることは出来なかったでしょう。

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残念ながら良い所ばかりではなく「惜しい」箇所が散見されることも書かないわけにはいきません。たとえばヒケに端を発する歪みや、廉価にするため一体とされたディテール、ときおり目につく実車の調査不足、オデコはその最たる部分だと思います。(設計時間が短いほど安くなるので一概に否定は出来ない!)塗り分けの指定も控えめで、製作者の裁量に委ねられる部分が大きいです。

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しかし、見方を変えれば、それだけ工夫の余地が残されているキットとも言えます。これ程までに拘りに応えてくれる、個性が出せる、格好良くなってくるキット!は、完成されすぎたキットが氾濫する現代では貴重では無いでしょうか? 運転会で目を引ける存在として「気楽に素組をする」もよし。「金属素材に慣れる」あるいは私のように「プラ素材へ慣れる」足がかりにするもよし!追加工によって完成品とはひと味もふた味も違う、自分だけの格好良いモデルを作れるのも大きな魅力です。

追加工によって自分だけの格好良いモデルを目指せるのは手を動かすモデラーの特権です。素性は悪く無いキットですから、その特権を行使するにはもってこいのこのキット。完成品も発売されるようですが、手を動かすのが好きな人には是非ともオススメしたい製品です。
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2017/05/21

貨物側線のヌシ・ワールド工芸の半キャブを組む

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貨車移動機の定番「半キャブ」
かつては全国どこへ行っても見ることが出来たようですが、平成生まれの私は残念ながら数えるほどしかその姿を見たことがありません。しかし、そんなことは模型を作る上では関係ない!好きだから作る。否、作りました!

例によって製作に関してはこちら「ワールド工芸のリニューアル版・半キャブ(ロッド無し)を組む!【完成】 - Togetterまとめ」にまとめましたので、こちらをご覧ください。

この半キャブは協三製の10t機で、その整備重量はかの有名な木曽のキャブフォワードと同じです。また、協三製の10t機といえば以前作ったこちら「ワールド工芸の協三10t貨車移動機を組む - トロリーポール」とも被っていたりします。

前回はちょっとニッチな形態でしたが、今回は違います。あの半キャブ。そう、かの有名な半キャブ!(しつこい) 全国どの地方でも(多少の装備の差に目を瞑れば)サマになるオールラウンダー。否応にも気合が入ります。まぁ、気合の割には微妙な部分もありますが、第2第3の半キャブまではキットを確保しているので、そこを乗り越えたグレードアップ半キャブをいずれお目にかけることが出来るかと思います。

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さて、この半キャブですが、さすが全国各地に散っていただけあって、細部に目を向けると様々な形態の個体がいたことが分かります。製造時期による差であったり、環境からくる差であったり。たとえば雪国であればスノープロウや旋回窓を装備したもの。屋根の低い箇所や、屋外での使用が少ないからか、排気管が短く改造されていたり、屋根よりも先の部分が外されているものも。ステップの取付部が端梁の表に出ているもの裏に付けられているもの。輸送時のワイヤー固定用フックがあるもの無いもの。掴み棒の先端形状。貫通ブレーキを備えた個体や、旅客列車牽引用に走行部分に手を加えられたものなど、挙げはじめれば枚挙にいとまがない、実に選択の余地に満ちた楽しい車両です。この辺は、いわゆる大量生産された国鉄型の車両、103系や113系などに通じるものがあると思います。ただ1つ違うとすれば、しっかり管理されたあれらの車両のような記録が残っていないことでしょう。私が不勉強なだけかもしれませんが、全国に半キャブと呼ばれた車両が全部で何両いたのか、その正しい数すらわかる人は居ないと思います。

そこが産業用車両の面白いところであり、醍醐味であります。なぜか。答えは簡単です。どんな形態で作ろうが「どこかに居たかもしれない」という浪漫を秘めているのです。これって凄いと思いませんか? まぁ、世界の鉄道やナローの世界では珍しいことでも無いのですが、この感覚は特定番号モデリングではなかなか味わえないかと思います。

無論!特定番号というか、特定の個体を調べあげて再現するのも良いと思います。現に私も、次から作る半キャブは思い入れのある特定の個体を再現して製作する予定です。ここはもう作り手の「自由」ですから、買った人が好きに楽しめば良いのです。

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最後に1つ、これだけは申し上げたい。この半キャブ、上回りが超格好良い!プロポーションが抜群です。下回りだけはコストの問題かシルエットが少々残念ですが、さほど高いキットでもありませんから仕方のない所でしょう。気になるなら作り直せば良いのです。

半キャブが好き!半キャブの模型が欲しい!そういう方にはこのキット以外の選択肢は無いと言っても過言では無いでしょう。少々組むのは大変ですが、その苦労にしっかり応えてくれる良いキットです。おすすめです。
2016/10/05

ワールド工芸の協三10t貨車移動機を組む

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なんと!本日でブログ開設1周年!
1番最初の記事は去年の軽便祭のレポートだったので何だか変な感じですね。今年の軽便祭は次の日曜日!開催概要はこちらです。予定の空いている方は是非に!奥深いnarrowの世界が貴方を待っています。

とまぁ私のイチ押しジャンルの宣伝はこれくらいにして、ナローとは全く関係ない貨車移動機の話題です。
製作過程は例によって「ワールド工芸の協三10t貨車移動機の組立」にまとめたので、こちらをご参照ください。
個人的な感想としては案外手間のかかるキットといいますか、部品の合い「は」良いキットといった感じです。初めて手を出すという方にはオススメしません。
先のリンク先を見れば分かりますが、フライホイールを追加したりキャブインテリアを作り込んだこともあって、完成まで延べ11日かかりました。慣れている方なら塗装も含め2日もあれば作れると思います。

長いボンネット側の表情に惹かれて購入したのですが、この移動機の前位は短いボンネット側で、除雪用ロータリーヘッドの装着するのが前提の型式なんだそうです。ゆえに北陸・山陰地方への配置が多く、その中の1両は幸運にも個人に引き取られ、埼玉県某所にてその姿を拝むことができます。その方はレストア記録も公開されており、キャブインテリアや排気管の製作に際しては大変参考にさせていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

さて、私のようなスケール派(?)モデラーとなりますと、やはり気になるのは実車がどのように運用されていたかであります。このタイプの移動機の近年の姿をみると例外なくロータリーヘッドを装着している様子。キャブインテリアを作り込むにつけ、車内のレイアウトを調べてみれば椅子も前位で固定されており、前後進を頻繁に切り替える貨車移動機としての使い勝手はすこぶる悪そう……常時ロータリーヘッドを装着していたのも納得です。
実物が単体で使われていないんじゃ盛り上がりに欠けるなぁ〜なんてぼやいていたら、僅かですがロータリーヘッドを外して使用されていた例もあるとある御仁に教授してもらい、再奮起してなんとか完成させることが出来ました。

若干模型とは異なる部分もあるのですが、数多ある貨車移動機のことですからイメージを膨らませるには充分!というわけで、惜しまずにご紹介したいと思います。

五所川原駅のスイッチャー - 東北地方の鉄道写真のブログ -

1982年3月27日 山陰・四国乗りあるき②(加悦鉄道編)
→トップページはこちら!「1980年代国鉄撮影日記

ご覧いただけましたでしょうか?
私がなぜ赤く塗ったのか、もうお分かりですね!見慣れた半キャブも良いですが、こうしてみればセミセンターの貨車移動機もなかなか魅力的ですよね。見比べれば分かる通り実車と異なる部分も多いセミフリーランスですが、そうと言わなければ気付く人はごくわずかと思われます。絵画的なフリーランスとはちょっと異なりますが、実物に囚われるのは程々に楽しく作るのも重要だなぁと最近よく思います。前回の記事で紹介したコッペルもそうです。1/1にした時は走れるようなディテールを再現しつつ、全く同じ形の実車は存在しないセミフリーランスなのです。

思い返すと心残りはありますが、この形の移動機の模型の中では五指に入る格好良さに仕上げられたと自負しています。
願わくば、この作例を見て「俺も作ってみよう!」というモデラーが1人でもいてくれたらそんなに嬉しいことはありません。売れなければ次は無いかもしれないのです!みんな買ってネ☆

ところで、前回の記事の最後に書いた自動往復パイク。行き詰まり浮気した結果がこれです。2日のつもりが11日……言うまでもなく絶望的な状況です。明日から祭のプレイベントまでは完全フリーなので、およそ丸2日でどこまで作れるか!追い込まれないと手を動かさない悪い癖全開でお恥ずかしい限り。そういえば夏休みが終わっても夏休みの宿題に追われてたっけ……。ともかく、今度こそ次の更新は軽便祭のレポートになります。お楽しみに?

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2015/11/07

吊り掛け動力①

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日光のKS-33を塗装し、ナット止めスポーク車輪を使っていさみやの吊り掛け動力をとりあえず入れてみました。
配線や吊り掛け方は色々と思案中なので、今日はこれだけ……。

塩田DLは残るは窓ガラスだけなのですが、1番嫌いな作業ゆえ手が進まず。アクリル切削のどんぴしゃな窓ガラスが欲しい……!