2015/11/16

温泉電車の始発駅 神戸電鉄「有馬口」

随分昔のTMSか、プレイモデルか忘れてしまったが、カトーのDD13(もちろん旧製品)の動力に合わせてGMの板キットをストレッチした私鉄風自由形の記事があった。それに、こんなイメージのジオラマはいかがだろうか? という提案として、国鉄と私鉄の分岐駅をイメージしたイラストが載っていた。
国鉄の列車が到着すると、本屋の脇に作られた申し訳程度の小さなホームから、わずかな連絡時間を待って、温泉行きの小さな電車がひっそりと発車する。そんな体だったと思う。

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ここ、神戸電鉄の有馬口駅を訪れた時のこと。この駅は、JRと私鉄の接続駅でもなく、路線的には三田線の始発駅であって、温泉へ向かう路線としては途中駅でしかないのだが、なぜか私はその記事の記憶を思い出した。

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閑話休題。
有馬温泉を目指すにはいくつかルートがある。全てを試したわけではないけれど、この時に味わった雰囲気が鉄道好きとしては何とも堪らず、もしこのブログを読んでくださってる方で未踏の方がいるならば、有馬温泉を訪れるときは是非とも新開地から神戸電鉄で向かってみて欲しい。それも、平日だとなお良い。
新開地から有馬温泉へ向かおうとすると、朝晩の直通列車を除けば、三田行きの列車に乗り、有馬口で有馬温泉行きの列車に乗り換えることになる。この接続が何とも素晴らしいのだ。

三田行きの列車を降りると、反対側のホームに有馬温泉行きの列車が止まっているのが見えるはずだ。平日の昼間ならば、その電車は3両編成の、それも高確率で、一部の窓にHゴムが使われた旧型の電車で雰囲気を盛り上げてくれる。

向こうのホームへ向かうには、三田寄りの構内踏切を渡るより他なく、後ろに乗ると、泣きをみることになる。が、物好きとしては、あえて後ろに乗ることをおすすめしたい。そして、1本見送ってしまうのだ。後ろから降りて、悠々とホームを歩いていると、乗ってきた列車が発車し、踏切で前方を眺めていれば、間も無く有馬温泉行きの列車のドアが閉まり、もう一方の方向へ走り去っていく。

時間にして3分足らず、あっけなくも儚い時間なのだが、列車の長さが双方短く、構内もこじんまりしたその雰囲気はまるで模型のようで、決して人の多くはない静かな構内は、大手私鉄の巨大分岐駅のそれとは全く異なり、実に良い。

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そして、雰囲気の良い駅舎を少し覗き、構内に戻って有馬温泉行きのホームのベンチに腰をかければ、間も無く有馬温泉行きの見送った電車が戻ってくると同時に、新開地へ向かう三田からの列車が到着し、あわただしく接続して発車していく。取り残されるのは、もぬけの殻となった有馬温泉行きの電車のみ。

誰もいない車内へ足を踏み込めば気分は貸切列車だ。他の客がいない車内で待つのも、味のある旧型車であれば悪い気はしない。そして、気がつけば、1本あとの三田行きが到着し、連絡をとったらいよいよ有馬温泉へ向けて出発だ。

文章にすると随分長く感じるが、最初に有馬口へ到着してから、この有馬温泉行きの列車が発車するまではたったの16分しかないのだ。1分で乗り継ぐことも可能だが、こんなに風情のある駅を1分であとにするのは、なんとも惜しい。時間に余裕を持って、まったりと味わって欲しい、そんな分岐駅。1度訪れてみてはいかがでしょうか?


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